【メーカーで違う?】保証で見るパーツの選び方【長期保証もある】

PCパーツには高価ものが多いです。買ったのに1年ちょっとで壊れてしまった、確認すると保証期間が終わっていた、なんてことがあるとショックですよね。

販売店で保証期間を延長することもできますが、有償になるのでできれば延長したくはないと思います。

その場合、もともとのメーカーや代理店の保証が長い製品を選べば、販売店の保証期間は終わっていても、メーカーや代理店の保証が残っていれば対応してもらえます。

そこで、この記事では、各パーツ毎にメーカーによる保証の違いを調べていきたいと思います。

パーツの保証について

PCパーツを購入した場合、販売店・代理店・メーカーそれぞれで保証があります。期間の長さは大体、販売店<代理店≦メーカーになっています。

修理・交換に出す際は販売店→代理店→メーカーの順に問い合わせましょう。メーカーは代理店に委託していることもあるのでメーカーより先に代理店に連絡するほうが良いです。代理店の保証が切れていて、メーカー保証期間内であればメーカーに問い合わせましょう。

メーカーに直接問い合わせる場合は、英語でのやりとりになったり手順が面倒だったりするので、なるべく代理店の保証が長いものを選ぶ方が良いです。

保証を受けるには、必ず保証書や保証シールと購入証明(レシートや購入履歴など)が必要になります。外箱に代理店の保証シールが付いていることが多いので、剥がしたり捨てたりしないように注意しましょう。パーツについているシリアルナンバーなどが記載されたシールや付属品、マニュアルなども必要な場合があるので保証期間中は必ず保管しておきましょう。

CPU

CPUの保証はIntelもAMDも基本的に3年間のメーカー保証があります。バルク品(OEM品)の場合は販売店の保証のみになります。

代理店に関してはパッケージに貼付されたシールに記載されています。まずは販売店か代理店に問い合わせるのがいいですね。

IntelもAMDも公式HPから保証申請ができますが、英語で個人情報などを入力する必要があるので面倒です。Intelでは日本の電話サポートでも保証対応してもらえるみたいです。AMDに関しては調べてみたところ、日本の電話サポートはありましたがどこまで対応してもらえるかはわかりませんでした。

CPUは通常運用であれば滅多に壊れることはないので、そこまで心配する必要はないです。大体の故障原因となるOC・冷却不足による焼損やピン折れなどの物理的な損傷は保証対象外になります。

CPUクーラー

CPUクーラーの保証期間はメーカーによって異なります。空冷と簡易水冷でも保証期間は変わってきますし、メーカーによっては製品ごとに保証が違うこともあります。

5年以上の長期保証があるメーカーをまとめました。

メーカー 保証
空冷 簡易水冷
DeepCool 1~5年 3~5年
NZXT 2年 6年
Corsair 5年 5年
ASUS 6年
MSI 3~5年
Fractal Design 5年

ほかにもメーカーはありますが、空冷の場合は1年、簡易水冷は2~3年ぐらいが多い印象です。空冷の場合、自然故障はケーブルかファンの故障ぐらいなので保証も短いのでしょう。簡易水冷の場合はポンプなどの故障もあるので保証期間が長いメーカーを選ぶと良いですね。

マザーボード

マザーボードの場合は、基本的に代理店の保証になります。同じメーカーの製品でも代理店によって保証期間や内容が異なる場合があります。ただし、店舗で実際に確認して選ぶ以外に代理店を見分ける方法はないと思います。

メーカー 製品保証 ピン折れ保証
BIOSTAR 1年
(製品登録で4~5年の場合も)
3か月
GIGABYTE 1~2年
(代理店CFDのみ1~3年)
6か月
ASRock 2年 3か月
ASUS 1年+2年間の有償修理保証 なし
MSI 2年 6か月

BIOSTARはコスパの良い製品を扱う老舗メーカーですが、下位モデル以外の最新モデルであれば製品登録すると保証が4~5年に延長されるという珍しいメーカーです。個人的に好きなメーカーでもあります。

メモリ

メモリの場合は、永久保証のメーカーが多いです。過度なOCや物理的な損傷以外で壊れることが少ないからですね。以下のメモリメーカーも代理店で永久保証になっています。

主なメモリメーカー
  • ADATA
  • CFD
  • Corsair
  • Silicon Power
  • PNY
  • Crucial
  • G.Skill
  • Kingston
  • Team

永久保証ではなく限定ライフタイム保証というような表記をされていることもありますが、製品の寿命が来るまでは保証しますという意味です。メモリの寿命は理論上ほぼないようなものと言われているので実質永久保証ということですね。

メモリに貼ってあるシリアルナンバーなどが記載されたシールは剥がないよう注意してください。保証が受けられなくなります。

グラフィックボード

グラボの寿命は4~5年と言われています。個体差や使用方法によって寿命は変わってきます。グラボが特に故障しやすいというわけではないですが、高価なパーツなのでできるだけ長い保証が付いたメーカーを選ぶと安心できますね。

日本で販売されている主なメーカーの保証期間を表にまとめました。

メーカー 製品保証 補足
Intel 3年 メーカー保証が3年。販売店や代理店の保証は異なる場合もありますが、国内サポートがあるのでメーカーでの保証対応は難しくないです。
GIGABYTE 1~2年 代理店CFDは2年保証(一部製品は1か月以内にメーカーサイトで製品登録すると+2年の4年保証になります。)
玄人志向 1年 GALAKURO GAMINGブランドのみ3年保証
Inno3D 2~3年 代理店がアイティーシーの場合3年保証
代理店がエルザジャパンの場合2年保証
PNY 1or3年 製品または代理店によって保証が異なる可能性があります。購入前に確認しましょう。
ASRock 2年
PowerColor 2年
ELSA 2年
SAPPHIRE 2年
ASUS 1年 1年の保証期間終了後に2年間の有償修理保証有り
ZOTAC 1年 有償で+2年延長可能、料金は製品価格で変わります。
MSI 1年
Palit 1年
GAINWARD 1年

HDD

HDDの主なメーカーの保証期間は以下のようになっています。基本的に上位モデルのほうが保証期間が長いです。HDDはディスクや磁気ヘッドなどの物理的な稼働部位があり、故障しやすいパーツなのでできるだけ保証の長いものを選びたいですね。

メーカー 製品保証 補足
WESTERN DIGITAL 2~5年 保証期間はシリーズ次第。
BLUE2年/RED3年/BLACK5年など
東芝 1~5年 保証期間はシリーズや代理店次第。
代理店フィールド・レイクの場合3or5年
代理店アスクの場合1or3年
SEAGATE 2~5年 保証期間はシリーズ次第。
BarraCuda2年/IronWolf3年/FireCuda5年など

メーカーによる保証の差はあまりないですが、あるデータセンターにおける故障率の統計ではWESTERN DIGITAL<東芝<SEAGATEとなっていてSEAGATEは故障率が高めという記事も出ていたので、故障リスクも考えるとWESTERN DIGITALの製品がおすすめです。

SSD

SSDの場合はどのメーカーも3年または5年保証が多いです。以下の主なSSDメーカーを確認してみたところ、製品により異なりますが3年か5年保証になっていました。SATA_SSDが3年保証NVMe_SSDが5年保証になっている場合が多いです。

主なSSDメーカー
  • サムスン
  • WESTERN DIGITAL
  • CFD
  • トランセンド
  • ADATA
  • Corsair
  • Silicon Power
  • Crucial
  • Solidigm
  • Kingston
  • Team
  • PNY
  • キオクシア
  • 旭東エレクトロニクス(SUNEAST)

ちなみにSSDの場合は読み書き出来る回数の上限が決まっていて、上限=寿命となります。どのメーカーも保証期間内であっても寿命による故障の場合は保証対象外になります。といっても最近のSSDは通常使用であれば保証期間内に寿命が来ることはないので、そこまで気にする必要はないです。

電源ユニット

最近の電源ユニットは保証が5年以上のものが多く、中には10年以上の場合もあります。長期保証があるということは、それだけメーカーも壊れない自信があるということですね。保証が短いから壊れやすいという訳ではないですが、長期保証のほうが安心できます。

電源ユニットの主流メーカーの保証期間を表にまとめました。

メーカー 製品保証 補足
Seasonic 7~12年 シリーズ次第で7年/10年/12年の保証
ADATA 5~12年 シリーズ次第で5年/10年/12年の保証
Fractal Design 7or10年 シリーズ次第で7年/10年の保証
ASUS 6or10年 TUF-GAMINGの550W/650Wのみ6年、それ以外は10年保証
ANTEC 5~10年 シリーズ次第で5年/7年/10年の保証
FSP 3~10年 電源容量やシリーズ次第で3年/5年/7年/10年の保証、ほとんど5年以上の保証
DeepCool 5or10年 シリーズ次第で5年/10年の保証
Corsair 3~10年 シリーズ次第で3年/5年/7年/10年の保証、ほとんど5年以上の保証
Thermaltake 3~10年 シリーズ次第で3年/5年/10年の保証
CoolerMaster 5~10年 電源容量やシリーズ次第で5年/7年/10年の保証
MSI 5or10年 シリーズ次第で5年/10年の保証、ほとんど10年保証
SUPER FLOWER 5or7年 基本は5年保証、PLATINUM SEシリーズのみ製品登録で+2年の7年保証
SILVERSTONE 3or5年 プラチナ認証以上の製品は5年保証
玄人志向 1~5年 スタンダード認証1年、プラチナ認証以上は5年、それ以外は3年

80PLUS認証グレードが低いモデルや電源容量の少ないモデルの場合は保証が短いこともありますが、大体長期保証が付いているので好みの見た目やメーカーで選ぶのもいいと思います。

まとめ

PCパーツを選ぶ際は、メーカー次第で販売店の有償延長保証を受けることなく長期保証を受けることも可能です。

結局のところ、パーツが故障するかどうかは運次第です。個体差によるところが大きいと思います。どのパーツも壊れるときは壊れますし、壊れないときは壊れません。

ただ、なるべく長期保証のある製品を選択すれば、安心して自作することができますね。特に高いパーツを購入する場合は保証が長いと安心感が違いますよ!

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